<教育>【むらの大学Ⅰ】フィールドワークで南相馬市を訪問しました(5/28)

5月28日(土)に「むらの大学Ⅰ」の受講生、昨年度の受講生や教職員52名で南相馬市を訪問しました。
これまで授業で事前学習をしてきましたが、ほとんどの学生が初めて南相馬市を訪れました。

まずは、「南相馬市博物館」へ。ここでは、学芸員の二上文彦さんと北郷騎馬会長の菅野長八さんにお話を伺いました。

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二上さんからは、「相馬野馬追」の歴史を中心に南相馬市の歴史や生活についてお話を伺いました。
相馬野馬追は、小高神社で行われる「野馬懸け」という上げ馬の神事で「相馬地方の繁栄と領民達の安寧を祈願する」ため、馬に願いをこめて神前にささげることを目的にしており、大飢饉があった年も毎年続けてこられたとのことでした。
これまで相馬野馬追は、軍事演習という側面でしか知らなかったので、その背景を知ることでより相馬野馬追についての興味が深まりました。

北郷騎馬会長の菅野長八さんは、津波でご家族4名を亡くし今は一人暮らしをしています。これまでの想いと、菅野さんにとって相馬野馬追がどのような存在なのかをお話しいただきました。
震災直後はやめようか悩みながらも、菅野さんにとって、相馬野馬追は生活のはげみになっており、今は伝承継承にもつとめています。家族を亡くされた後、何かちょっと相談したくてもできる家族がいないこと、お酒を飲み過ぎてもしかってくれる人がいないことなどを伺い、当たり前の暮らしへの感謝を改めて感じました。
お昼ご飯は、南相馬市博物館のすぐそばにある雲雀ヶ原祭場地にて。南相馬のまおい夢気球プロジェクト」が開催されており、学生も短い時間ですが、イベントも楽しみました。
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午後は、NPO法人浮船の里の久米静香さんに小高区沿岸部をバスで案内していただき、震災から5年がたってもまだ残っている津波の傷跡や、巨大な仮置き場を見学しました。

津波にも遭わず、地震で家が壊れることもなく、ただ原発事故のみによって避難を余儀なくされた久米さんの「私の震災は3月12日です」という言葉に誰もがハッとし、改めて福島県の抱える課題について考えさせられました。

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南相馬市の避難指示解除準備区域と居住制限区域の避難指示は、7月12日に解除されます。解除前の小高内を知るために、震災前の観光マップを片手に「小高駅」をスタートし、アンテナショップ「希来」「エンガワ商店」「おだかぷらっとほーむ」「小高浮舟ふれあい広場」などにも立ち寄りながら小高駅前通りを歩きました。「2008年の商店街のマップと比較して、原発事故の被害の大きさを実感した」という声も聞かれ、原発事故により避難を余儀なくされた町の様子と、避難指示解除に向けた取り組みを感じることができました。
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「双葉屋旅館」で今日のふりかえりをした際は、女将の小林友子さんに学生の質問に答えていただいたり、小高区の状況についてご説明いただきました。
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学生からは「心の復興は形の復興よりも難しく、長く続いていくものだと感じた」「南相馬市を実際に訪れたことにより、現実だと捉えることができた」「実際に南相馬へ行ったとことで、もう一度震災と向き合ってみようという気持ちになった」という声が聞かれました。

今回、南相馬市を訪れたことで、資料やメディアの情報だけでは分からなかった状況や人びとの想いを感じることができました。
南相馬市の皆さん、ありがとうございました。
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5月29日(日)田植えに続く

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