「むらの大学」 南相馬市フィールドワークを行いました(6/8・9)

 

むらの大学 南相馬市フィールドワークを行いました!

6月9日(土)、地域実践学習「むらの大学」で受講生20名が南相馬市小高区を訪問しました。「むらの大学」では一年間をかけて、学生が取り組みたいテーマごとに少人数のグループに分かれ、協働しながら学んでいきます。

フィールドワークの前日8日(金)は立子山自然の家に宿泊し、共同作業を通してグループでの仲を深めました。すでにこれまでの授業でグループワークを重ねてきたこともあり、食事作りや清掃などをチームワーク良く自発的に仕事を探しながら行うことができました。

 

明けて9日(土)、いよいよフィールドワークです。今回のフィールドワークの目標は「津波と原発事故により避難を余儀なくされた地域の現状を学ぶ」ことです。
目的地は南相馬市小高区ですが、道中の飯舘村でも車窓からの見学に時間を取りました。
本来であれば田植えが済んで美しい田園風景が広がるはずの村に、除染土の入った黒いフレコンバッグが大量に積み上げられていました。

10時すぎ、大富地区の「懸の森みどりファーム」さんを訪れ、代表の半杭一成さんにお話を伺いました。
半杭さんは震災前、この地で酪農を営んでおられましたが、今この牧場には残念ながら一頭の牛もいません。
原発事故の際、家族同然だった牛たちを残しての避難を余儀なくされてしまったことが辛く、もう一度飼おうという気持ちにはなれないのだとお話してくださいました。
あのとき無人になってしまった小高区で、お腹をすかせた牛たちが齧った、牛舎の柱。
しばらくは牛の写真も見ることができなかったと、言葉を詰まらせながらお話しなさる半杭さん。
学生たちはお話を伺い、原発事故が奪ったものの大きさについて、改めて深く、深く考えさせられました。

 

小高駅前に移動し各自で昼食をとった後、再開した「双葉屋旅館」さんを訪問し、女将の小林友子さんのお話を伺いました。
避難指示により、一旦は住む人がいなくなった小高。避難指示が解除された現在も、震災前の2割強の住民しか帰還しておらず、かつての賑わいは取り戻せていません。
小林さんは小高の復興について積極的な提案を行い、またご自身も様々な形でコミュニティ再生のために奮闘されている様子をお話し下さいました。
「自分たちで街をつくっていくことが必要」「前に戻そうとしても戻れないんだから、チャレンジできる街にしたい」。小林さんが語る前向きで力強い一つひとつの言葉に、学生たちは大きな刺激を受けていました。

 

お二人のお話の感想を共有する振り返りを行った後、一行は海の近くへと移動。
塚原地区と井田川の津波被災地を自分たちで実際に歩き、黙とうをささげました。
その後、浪江町を車窓から見学し、大学へ戻りました。

 

参加した学生からは
「とても濃密なフィールドワークだった」

「仲間内でも話さないという辛い体験を、私たちにお話してくださった。そのお気持ちを無駄にすることなく、真剣に学んでいかなくてはならないと感じた」

「今回のフィールドワークは、まさに自分が入学前からやりたかった内容。福島大学の学生だからこそできたことだと思う」

「フィールドワークを通じ「当事者の立場で考える」ことがポイントだと感じた。自分だったらどう思うか、どうしてほしいか、を心に留めて学んでいきたい」
などの感想が聞かれました。

 

地域の皆様から自分の耳でお話を伺い、風景を自分の目に焼き付け、吹く風を自分たちの肌で感じた今回のフィールドワーク。
ハードな日程でしたが、学生はみんな一言も聞き洩らすまいと熱心にメモを取りながらお話を伺い、積極的に質問をしていました。
学びへのモチベーションを大いに上げる、とても大切な時間になったようです。
参加者たちからは早くも、9月の4泊5日フィールドワークを楽しみにする声が多数聞かれました。

お世話になった皆様、本当に有難うございました!

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