ふくしま未来学推進室 室長からの挨拶

三浦室長 2016-06-09 18.06.05 - コピー

福島大学 COC推進室室長      三浦浩喜

 

 

 

 

 

 

 

 

福島大学COC事業「ふくしま未来学」は、原子力災害事故からの地域再生を目指すことを目的とした教育、研究、社会貢献の広い領域にわたる活動です。この事業の中心は、総合科目「むらの大学」で、年間を通した講義の受講、学生同士のグループ活動、様々な準備を経て、地域に泊まりこみで実習、大学で実習において学んだことを深め、広げるという授業科目です。今日の大学教育のキーワードである「アクティブ・ラーニング」の典型的な実践ということもでき、学生達は課題を自分事としてとらえ、思い思いのアプローチで課題に深く切り込んでいます。

どうして今、「アクティブ・ラーニング」なのでしょうか? 「知識偏重」などと批判されることが多い昨今、知識の大小だけで問題の解決に結びつけることができないのは言うまでもありません。しかし、問題を深く理解し、様々な方向から捉えていく上で、アカデミック・スキルの重要性は昔と何ら変わることはありません。その上で今日大切とされてるのは「コンピテンシー」と呼ばれる、個別知識によらない横断的な能力です。コミュニケーションの力であったり、問題解決能力だったり、創造性だったり、協働能力だったりします。こうした能力の多くは、現実的な場面の中で身につくとされます。原子力災害事故からの地域再生を目指すという課題には、教科書に載っているような「模範解答」はありません。「解のない問い」です。地域住民と話し、学生同士で考え、失敗を繰り返す、雲をつかむような活動こそが、まさにコンピテンシーを身に付ける重要な場面と言えます。さらにこうした活動の中で「当事者意識」を育て、「レジリエンス」や「共感力」を鍛えることにつながります。アクティブ・ラーニングとはまさにこうした「21世紀型能力」を育てる上で欠かすことのできない学習方法ということができます。

「ふくしま未来学」は今年で4年目となり、来年度で完成の年を迎えます。5年間で得た知見を、大学の基盤カリキュラムに還元していくという重要な課題に、残された1年余りで取り組んでいく所存です。今後ともよろしくお願いいたします。

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