<教育>平成29年度「むらの大学」が始まりました!

平成26年度から新規開講した「むらの大学」。
この授業は、「ふくしま未来学」科目の一つであり、原子力災害によって住民が一時避難を余儀なくされた地域をフィールドに、地域課題を実践的に学ぶ授業です。
今年度も、南相馬市小高区と双葉郡川内村をフィールドに、地域に複数回宿泊滞在し、地域住民の方々との交流を通じて、学生は地域の実態を把握し、「地域を深く理解する」ことをめざします。

 

◆第1回授業 ガイダンス(4月7日)
約140名の学生が出席し、「むらの大学」の授業の特徴や、南相馬市と川内村の地域概況、それぞれの地域で何を学ぶのかを教職員が説明しました。また、昨年度の「むらの大学」修了生が、「むらの大学」を受講して学んだことや気づきも発表しました。今年の新入生(1年生)は震災当時、小学校6年生ですが、南相馬市や川内村のことを聞いたことがあるという学生が多くおり、真剣に聞き入っている姿が印象的でした。

 

今年の「むらの大学」では、地域の実情をふまえ、主に下記のテーマを中心に学び、学生ならではの気づきを地域に還元していきます。

 農業 農業再開に向けた取り組みと、農産物への安心回復に向けた取り組みから、生産者の想いを探る。
 歴史 人口減少/高齢化に伴う、お祭りやイベントの保存・継承の取り組みから、住民のアイデンティティを探る。
 生活 帰還した人も帰還していない人も、移住者、子どもたちも誰もが安心して暮らせる、その地域だからこその豊かさ、コミュニティを探る。

ガイダンスを受けた学生は、自分の関心や興味にあわせて、学習する地域【南相馬市】か【川内村】かどちらかを選択しました。受講希望者多数のため、選考を行い、64名(各地域32名)で今年度の「むらの大学」は学習をすすめていきます。

 

◆第2回授業(4月14日)
まずはじめに、受講生は、南相馬市と川内村を学ぶ前に、地震・津波・原発事故の複合災害を受けた福島県全体の現状を学んでいきます。第2回の授業では、清水修二先生にお越しいただき、「福島と原発:その構造と現状」をテーマにお話いただきました。

福島になぜ、原発がつくられたのか。それはどんな背景があったのか。原子力災害からの復興の課題は何かを、社会科学のアプローチから学びました。清水先生から、原子力災害をとおして日本全体の根幹にある問題を学び、そしてこれから「むらの大学」で学ぶうえでの数多くの視座を得ることができました。

 
学生からは、「福島の近隣の県出身なので、よく原発のことは分かっているつもりだったが、全く知らないことばかりだと気がついた」、「原発を誘致することしか、経済を活性できないくらいの限界状態に、当時の町は陥っていたと気づいた」、「『これが正解』と言いきることができないことばかりで、たくさんの人が意見を出し合い、福島の復興という未来を我々が創っていこうと決意することができた」、「今回の話を聞いて、この時期に福島に来た意味を考え直し、この授業でできることを精一杯やって、福島にいたことを隠さなくてもよいような活動にしようと思った」という感想が聞かれました。

次回は、「福島の食の安全性」をテーマに、放射線に基礎知識をまじえ、学んでいきます。
5月からは、南相馬市と川内村に分かれて、学習をすすめていく予定です。

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