<教育><社会貢献>【ふくしま未来学入門】第1回メディアは何を伝えたか~ラジオと震災~(10/7)

昨年度開講した「ふくしま未来学入門」
この科目は、地域課題の解決をめざし行動する企業や個人などを講師としてお迎えし、取り組みや経験について具体的な事例をもとに学び、課題解決型の志向を養うことを目指しています。
今年度は、337名の学生と、公開授業にお申込みいただいた25名の一般の方が受講します。

第1回「ふくしま未来学入門」の講師は、フリーアナウンサーの大和田 新さんと、福興浜団 団長の上野敬幸さんでした!

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大和田新さんは、ラジオ福島退職後もフリーアナウンサーとして「ニューシニアマガジン大和田新のラヂオ長屋(毎週土曜日7:00~)」「月曜Monday夜はこれから! (毎週月曜日19:00~)」などの番組を担当され、震災直後から現地に足を運び、現地の声をラジオを通して伝え続けています。

上野敬幸さんは、南相馬市原町区萱浜在住。両親、8歳の長女、3歳の長男の家族4人を津波によって失い、父親と長男は今もまだ見つかっていません。
震災後、仲間と「福興浜団」を立ち上げ、行方不明者の捜索やがれきなどの清掃等のボランティアを現在も続けています。また、菜の花迷路、鎮魂の花火大会、イルミネーションなど、この地域や人びとに笑顔を届ける取り組みも行っています。

大和田さんには、昨年度もお越しいただき「命の大切さ」について講演いただきましたが、今年は大和田さんと上野さんの対談形式で行いました。

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この授業は8割が1年生です。これまでメディアをとおしてしか、現地の様子を知らない学生も多くいます。また、上野さんのように実際にご家族を亡くされた方から話を聞くのは、ほとんどの学生にとって初めてのことです。

約2万人の命が奪われた震災。
福島県では直接死1604人。震災関連死はそれを上回り、今も増えつづけています。言葉で話せば一言ですが、亡くなった全ての方にそれぞれのストーリーがあり、また、その死を受け入れることができない方がその何十倍もいらっしゃいます。

大和田さんは対談の中で何度も学生に向かって「想像してください」と語りかけ、その一人ひとりの想いを想像し、気持ちに寄り添っていくことの大切を教えてくださいました。

上野さんのお話は、「これまで知った気になっていたが、自分が何も知らなかったと痛感させられた」と学生の声にも多くあったほど、あらためて実際にお話を伺うことの大切さを感じました。

また、ご家族を亡くされ、まだお父様と息子さんが見つかっていない状況の中、上野さんがこうして学生の前でその想いを語ってくださるのには、強い想いがあったからです。

ただ伝えたいことは「教訓にしてほしい」ということ。

震災で亡くなった方や被害にあった方を想うのであれば、それを教訓にしてほしい。それができていれば、その後に起きたさまざまな災害においても防災ができていたのではないか・・。
震災から5年半が過ぎましたが、その中でどれだけこの震災や原発事故を教訓にできているのか?
それを私たちに問いかけ、その大切さを改めて考えさせられました。
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学生からは、
「メディアは3月11日だけ騒いでいるが、被災した当事者にとって亡くなった家族への思いは毎日変わらないことに気づいた」
「震災の被害は数ではかられるものではなく、一人ひとりに深い悲しみがあり、今後それが消えることはないということに気づいた」
「自分も被災者としての責任があるので、多くの人に伝えていきたい」
という声が聞かれるなど、学生にとって、この震災を自分事ととらえ、自分には何ができるのかを考えるきっかけとなる時間でした。

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大和田さん、上野さん。
貴重なお時間をいただき、本当にありがとうございました。


H28ふくしま未来学入門授業スケジュール http://coc.net.fukushima-u.ac.jp/?p=1169
昨年度の様子 http://coc.net.fukushima-u.ac.jp/?p=499

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