むらの大学紹介

<教育>【むらの大学】学内成果報告会を開催しました(1/27)

1月27日(金)に、
本学附属図書館ラーニングコモンズにて、「むらの大学学内成果報告会」を開催しました。

「むらの大学」は、平成26年度からスタートした、学生と地域の住民との交流をとおして、ともに学び、問題解決の糸口を探す授業です。

今回は、「むらの大学Ⅰ・Ⅱ」と「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」それぞれの授業における約1年間の学びや成果を、受講生が発表することをとおして、参加者のみなさまとともに、地域への理解を深め、今後の学習や、地域再生へむけた活動につなげることを目的に開催しました。
会場には、むらの大学受講生・学生・教職員・一般の方々総勢約70名が集まりました。
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【むらの大学Ⅰ・Ⅱ】
「むらの大学Ⅰ・Ⅱ」では南相馬市と川内村でフィールドワークを行い、地域の課題や魅力を学んできました。
南相馬市でフィールドワークをした10名の受講生(1年生)は、聞き取りをとおして知った、南相馬市の抱える矛盾や課題、歴史など、それぞれの学びと想いを発表しました。学生は、昨年7月に避難指示が解除された小高区を中心に活動してきました。南相馬市は、東京電力福島第一原発からの距離が20km圏内、20~30km圏内、30km圏外という区分けがされたことや、長引く避難生活の中で、課題が複雑にからみあっています。その中で学生自身も悩みながら、様々な方の言葉に耳を傾けてきました。授業の中だけでは全てを理解することは難しいですが、地域の抱える矛盾とジレンマから、地域再生やコミュニティ形成にとって何が大切なのかを学生自身が考えるきっかけとなりました。

川内村でフィールドワークを行った21名の受講生(1年生)は、①川内村の魅力・情報発信、②住民と行政について発表しました。村の魅力は人や環境によってつくられていること。そしてそれを発信し、多くの人たちに足を運んでもらいたいという想いから、インスタグラムを開設し動き出しています。住民と行政の意見の相違について仮説をたて考えてきたグループは、住民と行政が直接対話する機会を維持し、住民が主体的に動き、行政にはたらきかけていくことが重要だと発表しました。どちらも自分たちのことばでしっかり伝えていました。
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【むらの大学Ⅲ・Ⅳ】
「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」の受講生10名(2・3年生)が、「地域課題に基づく解決プラン」を提案しました。取り組んだのは、平成26,27年度の「むらの大学」の受講生で、1~2年間継続的に川内村や南相馬市で学び、活動をしてきた学生たちです。地域で自分たちが学ぶだけではなく、「地域に貢献することをやりたい」という想いからでした。授業では、地域課題を深く考えるための方法論を学び、中越地震からの復興現場の視察などを踏まえて、自分が関心を持つ地域課題を解決するためのプランを立案しました。

立案した提案プランは、以下の8つでした。
1)川内村の第二の孫になろう!
2)気仙沼市に愛着を~地元が嫌いなんて言わせない!~
3)伊達市の農産物魅力発信
4)東和地域のこれからにむけて(二本松市東和地区)
5)川内の高校生発信プロジェクト
6)南相馬市外への魅力発信
7)川内ピザB級グルメ化計画
8)COP恩返しプロジェクト(川内村)、うんとイイトコ南相馬![自己学習プログラム]
※「自己学習プログラム」という学内の制度を活用し、授業外で川内村や南相馬市の地域活性に関わる活動を自主的に取り組んだ「むらの大学」修了生も発表しました。
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発表のあとは、受講生と参加者でディスカッションをし、提案プランに対して質問やアイディアを重ねました。
授業や自主的な活動をとおして、自分の想いだけではなく「その地域の方々にとって本当によいことは何か」を考え行動した姿や、「むらの大学」での学びを自分が好きな地域や地元にどう活かしていけるのかを真剣に考え、想いをぶつける姿がありました。この1年間のなかで、より深く地域を理解し、地域や地元に対する自分自身の向き合い方や考え方が変わるなどの、大きな変容と成長があったように思います。

▼発表を聞いた参加者からは、以下のような感想がありました。
●1年生は、初めての経験の中で、それぞれの課題を見つけ出すセンスが良かった。これから、その課題を深めて行って欲しい。
●先輩方は一人一人が理由を持って、まっすぐに自分の取り組みを行っていてすごかった。
●むらの大学で学んだことを活かして他の地域に応用していこうとしているのがよく分かった。面白そうなプランが多くあったので、今後の活動について行動をもっと知りたい。
●実際に現場で活動して課題と解決等を見つけようとしているのがとても良かった。
●よく地域をおさえ、理解した提案だったと思います。どう持続させていくか考えると良いですね。

「むらの大学Ⅰ・Ⅱ」「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」の今年の授業はこれで終了になりますが、今後も継続をして、それぞれの地域で関わり、活動をしていく学生たちに期待をしています。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

<教育>【むらの大学】学内報告会を開催します

※福島大学 学生・教員・職員対象※
ふくしま未来学コア科目
地域実践学習「むらの大学」学内成果報告会を開催します。

「むらの大学」は、平成26年度からスタートした、学生と地域の住民との交流をとおして、ともに学び、問題解決の糸口を探す授業です。
今年度は、「むらの大学Ⅰ・Ⅱ」を1年次対象、「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」を2年生以上対象の科目として新設し、継続的に地域に関わり学び、実践する科目プログラムとなりました。

「むらの大学Ⅰ・Ⅱ」では、1年生約40名が、川内村と南相馬市に宿泊滞在しながら地域を深く学び、
「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」では、26,27年度に「むらの大学」を受講した学生のうち約10名が、地域の課題やニーズに基づき解決策を立案しました。
★これまでの授業の様子はこちらからご覧ください。

今回は、その成果や気づきを受講生が発表することをとおして、参加者のみなさまとともに、地域への理解を深め、今後の学習や、地域再生へむけた活動につなげることを目的に開催します。

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ぜひ、ご参加ください。

【開催概要】
●日時:2017年1月27日(金)16:20~18:20
●場所:福島大学附属図書館 1階 ラーニングコモンズ
●授業担当者:
「むらの大学Ⅰ・Ⅱ」 中川 伸二、功刀 俊洋、小島 彰、天野 和彦
「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」 丹波 史紀
●スケジュール:
16:20~ むらの大学Ⅰ~Ⅳの授業について
16:25~ むらの大学Ⅰ・Ⅱ「地域の実態から学んだ気づき」1年生の発表
17:10~ むらの大学Ⅲ・Ⅳ「地域課題に基づく解決プランの提案」2・3年生の発表、受講生と参加者とのディスカッション
18:20  終了
●参加対象:福島大学 学生、教員、職員
※事前申込み不要。出入り自由ですので、お気軽にご参加ください。

【お問合せ】
ふくしま未来学推進室事務局(教務課内)
E-mail:miraigaku@adb.fukushima-u.ac.jp  TEL:024-504-2850

<教育>【むらの大学Ⅳ】プラン立案の方法論と実践例を学ぶ(11/4)

【むらの大学Ⅳ:ゲストをお招きした授業を行いました】
地域の課題やニーズに基づくプランを立案する「むらの大学Ⅳ」の授業において、11/4(金)、プラン立案にむけた方法論と実践例を学ぶことを目的に、NPO法人TATAKIAGE Japan理事の小野寺孝晃さんとstudio ワハハマ代表の古谷かおりさんをゲスト講師として、お招きしました。

 

小野寺さんからは、いわき市における「浜魂」の取り組みを紹介いただきながら、ビジネス・企画創造のプロセスの基本について教えていただきました。
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「浜魂(ハマコン)」は、浜通りで本気でアクションする人を地域のみんなで全力で応援をするプレゼンイベント。これまで14回・60名の登壇者がおり、多くの人やコミュニティを巻き込み、想いやアイディアを実行に移せるプラットフォームになっています。そうした浜魂モデルから、周りを巻き込んでいける人の特徴を掴むことができました。
さらには、「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」を用いた事業構想の基本戦略を教えていただき、一例として、福島大学生で既にプロジェクトを実践している3年生・木村元哉さんにもお話いただきました。受講生は、初めて知るBMCでしたが、「自分の考えを整理するツールとして使いやすそう」と、意欲を高めていました。

 

古谷さんからは、広野町・楢葉町で取り組んでおられる「ワハママBOOKS&BREAD」事業の実践例をお話いただきました。
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「ワハママBOOKS&BREAD」は、地域住民と作業員との間にある軋轢を背景として、多様な属性の人たちがワハハと笑える関係性を築くことを目的に、地域のお母さんたちが作ったバゲットサンドとみんなでシェアする本棚を移動販売車に乗せて作業員宿舎へ届ける事業です。
古谷さんは、この事業を構想するにあたり、ひたすら現地でインタビューをし、自分自身の本質的なテーマにたどり着いたと言います。「何が本当に相手にとって価値なのか」を導くためには、「自分が何に価値を置いているのか」を明らかにしないと見えてこないという強いメッセージが、学生たちの胸に残ったようでした。

 

お二人からお話をいただいた後は、受講生が取り組む地域に対する問題意識やプラン立案・実行するうえでの悩みについて、講師から丁寧なアドバイスをいただきました。受講生は、「ビジネスモデルや実際の体験談などから、これから必要な知識を多く得られた」、「自分にとってのゴールは何か定めることが必要だと気づいた」と、お二人の熱い想いを受け止め、さらには、自分の考えややりたいことに引きつけて、考えて意気込んでいる様子でした。
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これからお二人からいただいたエッセンスをもとに、具体的なプラン立案を行っていきます。
小野寺さん、古谷さん貴重なお話をありがとうございました。

<教育>【むらの大学Ⅲ】フィールドワークで新潟県長岡市を訪問しました(9/14-9/16)

【むらの大学Ⅲ/新潟県長岡市フィールドワーク】
9月14日(水)~16日(金)にかけて、「むらの大学Ⅲ」の受講生15名と教職員で、新潟県長岡市を訪問しました。「むらの大学Ⅲ」は、地域課題が起こる背景を多面的に理解したうえで、地域の課題やニーズに基づく解決策(プロジェクト・提言)を立案・実行する授業です。これまで、学生たちは、「課題を解決するとは何か」「課題を深掘りするための考え方」などを学びながら、自分が関心のある地域課題について調査してきました。

今回は、今後のプロジェクト立案を見据え、新潟県中越地震からの復興における課題解決のモデルやそのプロセスを学ぶこと、そして地域課題を深く考えられるようになることを目的にフィールドワークを行いました。

新潟県長岡市は、2004年10月23日に起きた中越地震により甚大な被害を受けた地域です。学生たちは、震源地となった「旧川口町」と甚大な被害を受けた「旧山古志村」を訪れ、住民や支援者らが歩んできた復興への取り組みを視察しました。

【1日目】長岡市長岡駅前
長岡駅前にある「長岡アーカイブセンター きおくみらい」を訪問。ここには、発災から2年後の航空写真が床一面に広がっており、学生たちは、タブレット端末に表示される解説などを見ながら、中越地震の被害や復旧復興までの全体像を掴みました。
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次に、中越防災安全推進機構 復興デザインセンター長である稲垣文彦氏と、「にいがたイナカレッジ」の職員とインターン生にお話を伺いました。
稲垣氏からは、「真の復興」とは何か、復興12年の歩みのなかで見えた教訓と本質的な課題についてお話いただきました。過疎高齢化・人口減少における本質的な課題は、地域の喪失感であるとし、それを自分たちで補おうとする住民自身の「当事者意識の改革」にアプローチしてきた稲垣氏。その考え方や取り組みを聞き、学生たちはこれまで考えていた「課題」への認識が大きく変化していたようでした。
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「にいがたイナカレッジ」では、中越地域の担い手確保や育成を目的とするインターンシップ(Iターン留学)を行なっています。お話いただいたのは、インターンシップのコーディネートなどを行う野村祐太氏、十日町にある直売所「千年の市じろばた」で今年4月からインターンシップに参加をしている田之岡志保氏です。
野村氏らが行うインターンシップは、「集落単位」で若者を受け入れ、テーマや課題(ゴール)を設定したうえで若者が地域で働くことにより、「地域や人に共感する人を増やすこと」と「地域が主体的になること」をめざしています。野村氏の地域への働きかけによって、集落における「受け入れ力」が高まっていることが感じられ、若者を受け入れる体制や文化づくりの重要性も学びました。
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田之岡氏は、岩手県出身で宮城県内の大学に在住する4年生。田之岡さんは、じろばたにおける野菜づくりや出荷の手伝いのほか、「人との関わりを生み出す空間づくり」を学ぶため、中越地域の様々な地域グループへ参画しています。「地元で人づきあいが好きな人を見つけ、自分自身がその人と仲良くなることが、外部から地域に人を呼び込むために必要なことだ」と教えていただきました。
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最後に、旧山古志村種苧原集落にある「かたくりの会」に立ち寄りました。「かたくりの会」では、「山古志村に訪れた人へのお土産品を作ろう」と震災後お母さんたちが自主的に集まり、手作り品を作っています。山古志村で昔から大切にされている錦鯉や山古志牛、震災後に寄贈され今や一大観光資源になっているアルパカの人形・ストラップなど、本当に可愛らしいものばかり。住民の方々の山古志への愛情や誇りを感じ、「住民自らが地域を元気にする」こはどういうことなのかを肌で感じることができました。
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【2日目】旧山古志村
山古志村は、地震により全村避難を余儀なくされましたが、今でも美しい文化が根づく地域です。あいにくの雨模様のなかでしたが、早朝からぐるっと、地域めぐり。「山古志闘牛場」→「天空の郷(楢木集落)」→虫亀地区→木籠集落・郷見庵を回りました。
次に「やまこし復興交流 おらたる」の震災資料館を見学し、その後、山古志村で地域の課題解決にむけて取り組む4人の方々にお話を伺いました。
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●農家レストラン「多菜田」代表の五十嵐なつ子氏
五十嵐氏は、震災時に支援をしてくれた方への感謝の気持ちを、自分たちの元気な姿を見せることで恩返ししようと、山古志にある“食”と“かーちゃん”という山古志の宝物をかけあわせ、農家レストランを始めました。「地元のためになれていることがうれしい」と話す五十嵐氏の姿から、自分の生活も妥協せず、新しいことを追求し続けるという、新しく楽しい暮らしの形を感じました。
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●「山古志住民会議」代表の樺澤和幸氏
山古志住民会議では、地元の人たちやボランティアの方々が一緒になって、持続可能な暮らしをめざし、様々な方法で山古志のPRを行っています。今年から情報発信キャンペーンと総称して、「山古志博覧会」をスタートさせました。地域の人たちが先生になり、地元のツアーをするなど、コアなファンづくりのために、多様なコンテンツを試行錯誤しているそう。こうした地道な取り組みが、住民の意識を変えることにもつながっていることが分かりました。
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●「NPO中越防災フロンティア」事務局長の田中康雄氏
震災後、山古志村の路線バス廃止を受け、住民の足を確保するために、住民自らの手で「クローバーバス運行事業」を始めました。現在でも山古志に住む約80%の方々が会員となり、1日30本のバスを走らせています。中越防災フロンティアでは、その運行事務局を担うほか、雪かき道場などのホワイトツーリズムを行っています。こうした取り組みのなかで、地元の人たちにさまざまな仕事や役割を頼む・一緒にやる・続けることが、住民が主体的になり、地域が外部の人を受け入れる訓練になることを教えていただきました。
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●アルパカ村代表の青木勝氏
青木氏は震災後、アメリカから譲り受けたアルパカを、新たな地域産業にしようと、販売・動物の貸付・展示などの事業に取り組み始めました。アルパカ牧場では、5人の住民が交代で管理をしており、住民が空いている時間で働くことで、住民の収入になり、地域経済にとってプラスになると言います。高齢化が進む今の現実を受け止め、住民自身の手で地域を守っていく暮らしによって地方が成り立つという提言が必要と、熱く青木氏はおっしゃっていました。
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この夜は、視察のふりかえりと、学生たちが取り組んできた地域の調査計画の共有です。学生たちは、この2日間で得た学びを夜遅くまで議論していました。

 

【3日目】旧川口町木沢集落
木沢集落は、震災後の12年間で人口150人から半分に減り、現在集落内には子どもが1人もいない地域です。そのような中でも、若者を年間1,400人程受け入れるなど、地元の人たちと若者との交流を継続的に続け、「山の暮らし」の価値を広く外部に発信してきました。
はじめに、「フレンドシップ木沢」代表の星野正良氏に、交流による地域再生をめざして行ってきたこれまでの取り組みをお話いただきました。
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その後、里山ハウスに移動し、山の暮らし再生機構川口サテライトの佐藤瑞穂氏と、集落で1ヶ月のインターンシップを行っていた井上有紀氏にお話を伺いました。井上氏たちは、「百姓百貨店をつくろう!」というミッションのもと、住民と交流をしながら、地元の人たちの魅力や特技、地域の新たな価値を発掘し、住民ができることをお店にしたらどんな商品ができるか、「見えないものを商品にする」ことに挑戦。
生み出したアイディアは、里山ハウスの2階の部屋一面いっぱいに飾ってありました。住民の日々の暮らしの中から、大切なもの、外から来た人がみたら驚くようなもの、そうした小さなものをアイディアとして紡ぐ。本当に素晴らしい、夢のある空間でした。
●百姓百貨店に取り組んだインターン生の活動紹介はこちら
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最後は、住民の方に木沢集落内を案内していただきました。集落の誇りである二子山からは、八海山はもちろん、十市群も眺望することができるそうです。集落内を歩いていると、養鯉場や広大な畑、樹齢400年のけやきなど、数々の美しいものに触れることができました。
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この3日間、学生たちの中で「本当の地域課題は何なのか」を改めて考え、大きな認識の変化がありました。中越地域の現状や取り組みと、学生自身が取り組む地域の現状を比較しながら、地元の人たちが活き活きできるために、私たちはどう寄り添っていけるか。今後の「むらの大学Ⅳ」でさらに深めていきたいと思います。

このフィールドワークでお世話になったみなさま、本当にありがとうございました。

【雑誌掲載】学生の力で伝えたい!(info 8月号)

昨年度「むらの大学」を受講した学生が、「南相馬市のことをもっと多くの人に知ってもらいたい」「農業の風評を払拭したい」と活動を始めた「うんとイイトコ南相馬!」。
10名の学生が「農業」と「広報活動」に取り組んでいます。

ふくしま・相双エリア情報発信誌「info(いんふぉ)」に取材いただいた内容が、8月号に掲載されています。

 

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◆Passion -夢の途中
「学生の力で伝えたい! 福島大学学生団体 うんとイイトコ南相馬!」

冊子を見つけたら、ぜひ手にとってご覧ください。

 

 

<うんとイイトコ南相馬!>
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<教育>【むらの大学Ⅰ】フィールドワークで川内村を訪れました(7/2)

7月2日(土)に「むらの大学Ⅰ川内村フィールドワーク」として、受講生と教職員約45名で川内村を訪れました。これまで川内村の事前学習を重ねてきました。それぞれ関心や興味を持って出発です。

まずは、糠塚地区に設置されたメガソーラーの見学です。約4.5ヘクタールの広大な土地に、太陽光パネルが設置されています。この運営は、県内のベンチャー企業(株)エナジアさんが行っています。この日は現地でわざわざ説明していただきました。

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この場所は元々採草地でしたが、震災後に居住制限区域となり、採草地としての利用が見込めなくなってしまいました。そこで、遊休地となったこの場所を再生エネルギー発電所として活用し、収益の一部を川内村のために使用することになったのです。

(株)エナジアさんの村への思いや、貢献していこうという新しい取り組みは、村の発展や今後につながるとても心強いことだと感じました。

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午後は、第一行政区の高田島で、遠藤区長と、ワイン用ぶどう栽培を行う横田氏からお話しを伺いました。遠藤区長からは、震災から現在の一区の様子と、ご自身の酪農や畜産についてもお話しをしていただきました。震災直後の富岡町民の避難の受け入れ、出荷できない牛乳を泣く泣く廃棄した話には、多くの学生が、原発事故の影響を理解し、そのつらい経験が印象に残ったようでした。

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ぶどう農家 横田氏

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第1行政区 遠藤区長

 

地域おこし協力隊の横田氏は、ワイン用ぶどうの栽培を一区にある圃場で行っています。ぶどう栽培を地域のみなさんと協力して行っていること、夢はこのワインが東京オリンピックで乾杯に使われることなどとお聞きし、震災後の新しい取り組みや、前向きな地域の姿を感じました。

 

最後は、いわなの郷でふりかえりを行いました。遠藤村長にも来ていただき、現在の村の状況などについてお話ししていただきました。村長と距離が近いのも川内村のいいところです。学生にとって貴重な場となりました。また、いわなの郷の関さんから、いわなの郷の概要についてご説明いただきました。

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遠藤村長

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いわなの郷 関氏

 

一日という短い時間でしたが、様々な学びがありました。以下は、学生の感想です。

・復興に向けた新たな取り組みとして、様々なことが行われていることを知り、前向きにとらえている姿勢が伝わってきました。

・人々が支えあって生きていて、雰囲気も人柄も温かい村だと感じました。それだけにたくさんのことを学びたいと思いました。

・川内村の人は、みんなが村を盛り上げようとする姿勢が強く、力になりたいと思いました。

・震災後の取り組みを聞き、どんな困難にさらされても決してあきらめず、前を向こうとする気持ちがすごいと思いました。

川内村は地震の被害も少なく、震災の爪痕は多くは残ってはいません。今回のフィールドワークでは、震災後の村での新しい取り組みを中心にプログラムを組みました。実際に自分の目で見て聞くことで、ニュースでは感じられない、川内村の人たちのあたたかさ、前向きな姿勢を感じられたようです。

今後学生たちは、夏の宿泊滞在するフィールドワーク(9月予定)に向けて、自分たちが調べたいこと、聞きたいことをグループで考えていきます。

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この日お世話になりました、川内村のみなさんに感謝申し上げます。

そして、メガソーラーまでバスを出していただいた川内村役場の三瓶課長、猪狩さんには、大変お世話になりました。ありがとうございました。

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<教育>【むらの大学Ⅰ】川内村からゲストをお呼びしました(6/24)

今年度の「むらの大学Ⅰ」は、44名の学生が受講しています。夏のフィールドワークに向けて、南相馬市の事前学習が終わり、6月から川内村の事前学習が始まりました。
6月24日(金)の「むらの大学Ⅰ」の授業では、これからフィールドワークを行う川内村への理解を深めるために、川内村から2名の方に大学へお越しいただきました。

川内村副村長 猪狩貢氏「川内村の震災から現在」

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副村長として、震災発生から現在までの取り組み、課題、苦悩をお話ししていただきました。中でも、初めて公開するという震災時のメモは、当時の混乱を記しており、国や県から指示がなく、村単独での決断をせまられた数々の場面から、震災時の緊迫した様子が強く伝わってきました。また、川内村の震災後の新たな取り組みも紹介され、その前向きな姿勢に興味を持った学生も多いようでした。

<学生の感想>

・震災直後のノートの写真が時間単位で記録されており、当時の臨場感・緊迫感やそこで働いていた人にしかわからない実情が伝わってきて衝撃だった。
・震災の際、ビッグパレットに直談判しに行ったことや、保育園の無償化、戻ってくる人たちにある程度の保障を確保するなど、帰村を促すために様々ことをしていることを知り、微力ながら力になりたいと思った。

・副村長が、実際に村に来て直接現状を見てほしいとおっしゃっていた。自分で今の川内村を見て自分にできることは何なのかをしっかり考えたい。

 

震災後に川内村に移住 西川珠美氏

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震災後村に移住した西川さんには、「川内村に移住した経緯・現在の活動」についてお話ししていただきました。放射線などを大学で専門的に学んでいた西川さん。ふとしたことがきっかけとなり川内村に移住し、川内村のよさを実感していきます。現在も、川内村の活性化のために、精力的に活動されています。

<学生の感想>

・西川さんの話を聞き、「何がないかではなく、何があるのか」と考えることが重要だと知った。

・一番印象的だったのが「人とのつながり」です。西川さんのように「人とのつながり」をつくることが、川内村の人たちの笑顔につながるのだと思いました。

・川内村には存在しないもの多いということ、それでもそこに暮らす理由として、豊かな自然、おいしい食べ物、人々の温かさ、つながりの強さがあるからだとおっしゃっていてとても納得した。

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お二人のお話しから、震災や原発事故にも負けず、前向きに取り組む姿勢を強く感じました。猪狩副村長は、村民の暮らしや心情をとらえ、新しい村づくりのために取り組まれており、西川さんは、第三者であり村民の立場から、村をもりあげようと活動を続けていました。

お二人の姿に、自分も川内村の力になりたい、やりたことを迷わず選択し、行動していくこととの大切さを学んだという感想もありました。

猪狩副村長、西川さんの川内村に対する強い思いは、学生に伝わっています。お忙しい中貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

<教育>【むらの大学Ⅲ】がスタートしました!

平成26年度からスタートした、住民との交流をとおして地域を知る授業「むらの大学」は、今年度から「むらの大学Ⅰ~Ⅳ」と再編し、2年にわたり継続的に地域を深く理解し、実践的に学ぶ科目となりました。
 ・「むらの大学Ⅰ・Ⅱ」:地域を広く理解する授業
 ・「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」:地域の課題やニーズに基づいたプロジェクト立案、実践授業
むらの大学2016プログラム

「むらの大学Ⅲ・Ⅳ」では、地域課題が起こる背景を多面的かつ構造的に理解し、地域の課題やニーズに基づく解決策(プロジェクト・提言)を立案し、実行することをねらいとしています。受講生は、平成26,27年度に「むらの大学」を受講した学生を中心に、21名です。

5月12日(木)の授業では、合同会社シェアードエスイー代表の長井英之様をお招きし、「課題解決には何か必要か-問題意識の可視化と事例-」というテーマでご講義いただきました。これまで、南相馬や川内村などの地域に入って、住民との交流をしながら様々な声を聞き、地域概況を学んできた受講生たち。この回では、これまで聞いてきた住民の声に定量的なデータを裏付けとして、「本当の課題は何か」を見つけるための考え方、定量的調査の仕方を学びました。
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地域課題の仮説を考えたうえで、その原因と検証事項を考えて整理していくと、さまざまな疑問が出てくることに受講生は気づいてきたようです。授業の後には、受講生自身の関心に基づいて、地域課題の仮説や原因、検証事項を考え、理解を深めていきました。
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長井様には、1回の授業だけではなく、継続して学生の学びのサポートをしていただきました。

6月16日(木)の授業では、一般社団法人RCFシニアマネージャーの山本慎一郎様をお招きし、「課題を深く突き止めるためのヒアリング設計・方法を学ぶ」というテーマでご講義、ワークショップをしていただきました。分かりやすいたとえ話をもとに、そもそも「課題を発見する」とはどういうことなのか?課題を構造化して捉えられているか?・・・など、ヒアリングを行う前に必要な仮説を立てる考え方を学びました。
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昨年度の授業でも数多くの住民からお話を聞いてきた受講生ですが、ヒアリングというのは、「自分たちが思う仮説(課題等)についての認識を確かめる」ことがゴールであり、確かめるべき事柄は何なのかを考えることが重要であることに、強く気づかされたようです。

今後、「むらの大学Ⅲ」では夏にかけて「課題の原因」を深掘りするための考え方、ヒアリング方法をもとに、受講生それぞれが関心のあるフィールドにおける問題意識に基づいて調査計画を立て、地域の問題をより深く突き止めていきます。
地域の課題やニーズに基づいたプロジェクト立案を行うには、まずは、「真の課題」を突き止めることが必須。前期の時間をじっくりかけて、行っていきます。

<教育>【むらの大学】南相馬市小高区で田植え体験をしました(5/29)

5月28日(土)フィールドワークの後、翌日行われる田植えに参加するため、昨年度の受講生5名と1年生6名が南相馬市に宿泊しました。

昨年もお世話になった小高区で有機農業をされている根本洸一さんの田んぼでの田植え体験。今年は、種籾を蒔くところからお手伝いを始め、田植え、草取り、稲刈り、餅つき、と1年とおして関わらせていただきます。

まずは、宿泊場所で翌日の田植え参加者約40人分の豚汁を仕込み、翌朝は大量のおむすびを皆でにぎりました。
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田植え当日は快晴。今回は、餅米「こがねもち」を手植え、酒米「雄町」を機械植えしました。

参加した1年生にとっては初めての手植え体験。農家さんに教えていただき、楽しみながら丁寧に植えていきます。
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今年初めて栽培することになった酒造好適米の「雄町」は、現在確認されている日本で最も古い酒米の原生種で「山田錦」「五百万石」のルーツになっており、栽培がとても難しいとのこと。通常の稲とは違い、秋には160cm以上の背丈で大きな穂になるそうです。雄町から作られる日本酒はコクがあり、まろやかな味とのことで、根本さんの田んぼでとれた酒米から日本酒ができるのも今から楽しみです。
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お昼は根本さんの畑に集まり、参加者が持ち寄った料理を皆で食べながら交流会が行われました。

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当日は、関東などからも多くのボランティアさんが訪れていました。これまで5年にわたり根本さんの元に通い、小高の状況を伝えつづけてきた方が多くいらっしゃいます。
今、昨年度の「むらの大学」受講生は根本さんに畑をお借りして、毎週末南相馬市に通い、根本さんに農業を教えてもらいながら野菜を作っています。学生も、小高の状況を多くの人に伝えていくことの意義を改めて感じ、がんばって活動を続けていきたいと強く感じたようです。

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根本さんはじめ田植えに参加した皆さま、ありがとうございました。

 

<おまけ>
5月28日~29日に雲雀ヶ原祭場地で開催していた「南相馬のまおい夢気球プロジェクト」は、今年で5回目。いつもお世話になっている南相馬市立中央図書館・市民情報交流センター前にある「チームタカミヤ」の高野好眞さんが実行委員長をつとめている「こどもたちに笑顔と夢を」をテーマにしたイベントです。
南相馬市に宿泊した学生も、ナイトグローや、早朝の気球搭乗体験を楽しみました。
今年で開催は最後とのことです。当日は多くの家族連れが訪れ、たくさんの笑顔にあふれていました。
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<教育>【むらの大学Ⅰ】フィールドワークで南相馬市を訪問しました(5/28)

5月28日(土)に「むらの大学Ⅰ」の受講生、昨年度の受講生や教職員52名で南相馬市を訪問しました。
これまで授業で事前学習をしてきましたが、ほとんどの学生が初めて南相馬市を訪れました。

まずは、「南相馬市博物館」へ。ここでは、学芸員の二上文彦さんと北郷騎馬会長の菅野長八さんにお話を伺いました。

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二上さんからは、「相馬野馬追」の歴史を中心に南相馬市の歴史や生活についてお話を伺いました。
相馬野馬追は、小高神社で行われる「野馬懸け」という上げ馬の神事で「相馬地方の繁栄と領民達の安寧を祈願する」ため、馬に願いをこめて神前にささげることを目的にしており、大飢饉があった年も毎年続けてこられたとのことでした。
これまで相馬野馬追は、軍事演習という側面でしか知らなかったので、その背景を知ることでより相馬野馬追についての興味が深まりました。

北郷騎馬会長の菅野長八さんは、津波でご家族4名を亡くし今は一人暮らしをしています。これまでの想いと、菅野さんにとって相馬野馬追がどのような存在なのかをお話しいただきました。
震災直後はやめようか悩みながらも、菅野さんにとって、相馬野馬追は生活のはげみになっており、今は伝承継承にもつとめています。家族を亡くされた後、何かちょっと相談したくてもできる家族がいないこと、お酒を飲み過ぎてもしかってくれる人がいないことなどを伺い、当たり前の暮らしへの感謝を改めて感じました。
お昼ご飯は、南相馬市博物館のすぐそばにある雲雀ヶ原祭場地にて。南相馬のまおい夢気球プロジェクト」が開催されており、学生も短い時間ですが、イベントも楽しみました。
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午後は、NPO法人浮船の里の久米静香さんに小高区沿岸部をバスで案内していただき、震災から5年がたってもまだ残っている津波の傷跡や、巨大な仮置き場を見学しました。

津波にも遭わず、地震で家が壊れることもなく、ただ原発事故のみによって避難を余儀なくされた久米さんの「私の震災は3月12日です」という言葉に誰もがハッとし、改めて福島県の抱える課題について考えさせられました。

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南相馬市の避難指示解除準備区域と居住制限区域の避難指示は、7月12日に解除されます。解除前の小高内を知るために、震災前の観光マップを片手に「小高駅」をスタートし、アンテナショップ「希来」「エンガワ商店」「おだかぷらっとほーむ」「小高浮舟ふれあい広場」などにも立ち寄りながら小高駅前通りを歩きました。「2008年の商店街のマップと比較して、原発事故の被害の大きさを実感した」という声も聞かれ、原発事故により避難を余儀なくされた町の様子と、避難指示解除に向けた取り組みを感じることができました。
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「双葉屋旅館」で今日のふりかえりをした際は、女将の小林友子さんに学生の質問に答えていただいたり、小高区の状況についてご説明いただきました。
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学生からは「心の復興は形の復興よりも難しく、長く続いていくものだと感じた」「南相馬市を実際に訪れたことにより、現実だと捉えることができた」「実際に南相馬へ行ったとことで、もう一度震災と向き合ってみようという気持ちになった」という声が聞かれました。

今回、南相馬市を訪れたことで、資料やメディアの情報だけでは分からなかった状況や人びとの想いを感じることができました。
南相馬市の皆さん、ありがとうございました。
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5月29日(日)田植えに続く

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