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new!<教育><社会貢献>かわうち100%フェア 軽トラ市を開催しました!

【かわうち100%フェア 軽トラ市!大盛況でした】
11月6日(月)~10日(金)まで、川内村の農産物のおいしさを味わい、楽しむ5日間として「かわうち100%フェア」が福島大学で開催されました。
11月9日(木)は、福島大学生協前で福島県川内村の農産物&加工品を販売する「軽トラ市」が川内村主催で行われました。
※この取り組みは、ふくしま未来学(COC)むらの大学を後援、福島大学生活協同組合、うつくしまふくしま未来支援センター、相双農林事務所双葉農業普及所、川内普及所の協力のもと行いました。

当日は、かわうち野菜勉強会の農家さんや役場のみなさんが福島大学にお越しになり、ネギやにんじん等の野菜、エゴマ油や柏餅、焼き栗等の加工品を販売しました。
※心の込もった品々を販売をしてくださった方々は、株式会社緑里、合同会社かわうち屋、有限会社遠藤きのこ園、株式会社KiMiDoRi、株式会社ダノニー、生産者 遠藤 雄幸さん、猪狩 貢さん、新妻 幸子さんです。


地域実践学習「むらの大学」を通じて、川内村の方々と交流を深めてきた受講生や修了生などの学生も多く関わりました。自分たちで育てた特別栽培米「里山のつぶ」の量り売りや試食コーナーを運営し、学生自ら川内村の魅力を身近な人に発信する、伝える機会になりました。


商品はほぼ完売で、多くの学生や教職員だけでなく、地域にお住まいの方や大学に訪れた方々にお買い上げいただき交流をすることができました。
「いろんな種類の商品があってよかった」「またやってほしい」という嬉しい声も!お越しいただいたみなさま、ありがとうございました。

 😀 ◆川内村の加工品が11月いっぱい大学生協の購買で購入できます◆ 😀
軽トラ市に行けなかったという方も、ぜひお買い求めください。

<教育>【むらの大学】川内村で稲刈りとエゴマの収穫を行いました

地域実践学習「むらの大学」の授業の一環で、
川内村で稲刈りとエゴマの収穫を行いました。

 

■特別栽培米「里山のつぶ」の稲刈り
今年の5月14日に、「むらの大学」の受講生と修了生で行った田植えから約5ヶ月。
10月9日(月・祝)に、学生10名と村民の方々とともに、稲刈りを行いました。

 

当日は、少し汗ばむくらいでしたが、秋晴れの気持ちがよいなかで、稲刈りを行うことができました。
手刈りの方法や結び方、はせがけの方法を教わりながら、ひとつひとつ丁寧に刈り取っていきました。今年は冷夏でお米の生長が少し心配されましたが、しっかりとお米が実っており、嬉しく感じました。

 

また、手刈りだけではなく、コンバインでの稲刈りも体験させてもらいました。学生たちは、初めてのコンバイン操作に少し緊張しながらも、(株)緑里の河原社長に操作の仕方を教わりながら、しっかりと作業を終えました。手刈りとコンバインでの収穫の工程の違いも学ぶことができました。

 

さらに、(株)緑里さんのライスセンターでは、袋詰めされるまでの工程も見学。袋詰め作業の体験もすることができました。乾燥・もみすりをした玄米が精米機にかけられ、着色したお米(青未熟、ヤケ米)を感度により選別・排出され、綺麗なお米だけが包装される過程です。包装されたお米はその後、全量全袋検査され、出荷されます。学生たちは、普段自分たちが口にしているごはんや、今回収穫したお米がどのような過程を経ているのかを肌で感じることができました。お昼には、川内村の野菜がたっぷりの美味しい豚汁もいただきました。いつもありがとうございます。

 

★今回、学生たちが収穫したお米は、以下の機会で販売等を行う予定です。
・10月28日(土)と29日(日)に行われる福島大学大学祭
・11月9日(木)に福島大学生協前で行われる川内村農産物販売の「軽トラ市」

詳細は別途ご案内いたしますので、ぜひお越しください!

*特別栽培米とは
農林水産省の「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」に沿って栽培されたお米で、一般的な栽培方法と比べ、①農薬の使用回数を50%以上カット、②化学肥料の窒素成分量を50%以上カットして作られた安全なお米のことです。農薬等を減らすことで、田んぼや川の生き物への影響を少なくするとともに、稲が本来持っている自然の力を最大限に引き出すことができ、環境にやさしい栽培方法です。

*「里山のつぶ」とは
福島県が中山間地域向けの品種として11年の歳月をかけて開発をした水稲品種で、今年度から一般販売が開始されたものです。

 

■エゴマ(白じゅうねん)の収穫
今年の6月24日に、「むらの大学」フィールドワークで農業班が定植したエゴマ(白じゅうねん)。
10月21日(土)に、学生11名でエゴマの収穫を行いました。あいにくの雨天で、刈り取りはできませんでしたが、(株)緑里さんが事前に刈り取りしてくださったエゴマの種の収穫を行いました。

 

エゴマは、全体の葉が黄色く枯れてきたら、種の刈り取り時期。
写真にあるように、エゴマの実がなっている部分を、コンテナ箱に打ち付けて種を落としていきます。足踏み式の種を落とす機械も使いましたが、基本的にはこの原始的な方法で丁寧に種を落としていきました。作業をしているハウスの中は、エゴマのさわやかな香りでいっぱいになりました。
収穫には、コンバインによる方法もありますが、機械より手作業の方が、作業中に種が落ちる心配が少なく、量が多くとれるのだとか。(株)緑里さんでは、黒エゴマはコンバインで収穫するそうですが、白エゴマはすべて手作業で収穫しているそう。これを少ない従業員人数で行っていると考えると、いかに手間暇をかけて大事に収穫され、出荷されているのかが分かります。


 

収穫したエゴマは、約50キロ。これでも畑の半分の収穫量なので、あわせて100キロは収穫できるでしょうか。学生が定植したものがこれほどの量になるとは驚きです。収穫したものは一度乾燥させ、とうみにかけてゴミと分別したのち、よく洗い、乾燥させ、出荷の準備ができます。黒エゴマは油分が多いため、エゴマ油などに加工されますが、白エゴマは黒エゴマより少し粒が大きく皮が厚いため、すりつぶして、エゴマ和えなどの料理に使われます。

9月の「むらの大学」フィールドワークでは、このエゴマ葉を活用した料理を考え実践しました。今度は種を活用した料理も考え、川内村ならではの商品のアイディアを考えていく予定です。

川内村のみなさん、ありがとうございました。

new!<教育>【むらの大学】南相馬市小高区で稲刈りと脱穀を行いました(9/29)

9月に実施した「むらの大学」の南相馬フィールドワークでは、毎年お世話になっている小高区の有機農家の根本さんの田んぼで、稲刈りも体験。

今回は、「農業」をテーマにフィールドワークをしている1年生10名と、これまでに履修した2〜3年生・留学生など、計17名が参加をしました。
9月29日の稲刈り当日、前日に降った雨で足元がぬかるんでいる中で、稲刈り開始。
▲初めて稲刈りをする学生も多く、鎌の持ち方や稲の束ね方など、一から教えてい ただきました。

そして、その12日後にはいよいよ脱穀。当日、小雨が降ってきたので倉庫に運んでの作業。この日は、3年生が参加しました。


▲収穫したもち米を袋につめて計ったら100kgを超えていました。精米しても80kg はありそうです。

5月に田植えをした後、除草にも何度か足を運びましたが、今年はなかなか草がなくならず、もしかしたら収穫は少ないかもと伺っていたので、予想以上の収穫にみんな大喜びでした。
稲刈りでは学生から「大変だ」という声も多く聞かれましたが、私たちはお米作りのほんの一部の行程しか関わらず、根本さんが日々気にかけ、手間暇をかけてくださったおかげで、こうして収穫ができています。

「農家の1年は1度きり」
毎年、同じことの繰り返しではない中、農作物を育てるということの大変さや喜びも感じるとともに、普段いただく食事にも改めて感謝の気持ちがわいています。
根本さん、いつもありがとうございます。

<教育>【むらの大学】川内村フィールドワークの実施(9/7~9/11)

9月7日(木)~11日(月)において、4泊5日の地域実践学習「むらの大学」フィールドワークを行いました。

受講生32名が、「農業」「生活」「歴史・文化」の3つのテーマに分かれて村内各地で村民の方々のお話をお伺いし、農作業やお祭りのお手伝いなどをともに取り組みながら、受講生は多面的に川内村の現状を見つめていきました。
川内村内を歩きながら、自然の豊かさと美しさを体感。

農業
農業班では、震災と原発事故により影響を受けた農地や農家の現状を調べ、新しい農業と6次化の動きを探り、生活班では、主に医療・福祉・教育の観点から、震災と原発事故から6年を経て村の生活はどう変わったのかを探りました。

農家の方々に野菜の種類や収穫方法を教わりながら、受講生自らの手で野菜を収穫。

ワインぶどう圃場を訪問。川内村の新たな産業としてめざすワイン事業。ぶどうも実りはじめており、2020年オリンピックの年にワインが出来上がることが楽しみです。この日は剪定のお手伝い。
6月に定植をしたエゴマ(白じゅうねん)が、青々と茂ってここまで生長しました。エゴマの葉を収穫し、エゴマ葉を活用した商品づくりにむけた試作を行いました。

歴史・文化
川内村の名誉村民である詩人・草野心平先生と村民の交流の足跡をたどり、歴史文化の魅力の発掘と天山文庫の利活用について考えました。
長福寺にて、草野心平先生と村民との交流やエピソードを伺いました。


第一行政区高田島の収穫祭にむけて、流しそうめん台のつくり方を教わりながら実践。多くの方と交流することができました。

下諏訪神社の例大祭に参加させていただき、町獅子と西山獅子の優雅な舞を間近で見学しました。

約400年の歴史を持つ伝統芸能・三匹獅子舞の保存継承の方法について探りました。

生活
生活班は、「医療・福祉・教育の現状と課題を探り、震災と原発事故から6年を経て村の生活はどう変わったのか(よくなった点と不十分なもの)を探究する」ことを目標にかかげ、7名が活動をしました。
社会福祉協議会では、震災前後での生活の変化や課題などを伺いました。

フィールドワーク4日目の夜は全員でふりかえり(写真左)。最終日は、商工会の井出茂会長にお話を伺いました。受講生たちは、5日間で見聞きした中での発見したことや疑問を井出さんに積極的に話をしていました。

受講生全員での川内村フィールドワークは今回で2回目。前回は6月に伺い、こうして何度も川内村に訪れることで村への理解と愛着が深まったという受講生もいました。一方で、より理解できたことで村の課題も新たに発見し、疑問も多く出てきました。

今回のフィールドワークでは、多くの村民の方々が”先生”となってご指導・ご協力をいただき、そして、学生が村のことを自分ごととして考えることができました。「5日間で見た川内村の良いところ・悪いところを素直に教えてほしい」「川内村民の健康を高める企画案」など、村の方々からさまざまな”宿題”もいただきました。

今後は、班をまたいで俯瞰をして村の現状や課題を改めて整理し、学生たちが見つけた課題に対して自分たちは何ができるのか、村民の方々とともにアイディアを出し合いながら実践をしていく予定です。

川内村のみなさま、ありがとうございました。

<教育>【むらの大学】南相馬市小高区で藍の生葉染めを体験!(8/9)

5月に南相馬市小高区の根本さんの畑に定植した藍が成長しました。

 

そこで、8月9日(水)に東京農工大 友の会の方に教えていただきながら、むらの大学の受講生や、小高区商工会女性部の皆さんと一緒に浮船の里で藍の生葉染めをしました。

当日は、やわらかくてとても素敵な小高羽二重のシルクストールの他、小高で飼育しているサフォーク(羊)の刈り取った羊毛なども染めました。
染めにかけた時間の他、空気や水での酸化の状況によって、同じ水色でも様々な表情を見せてくれる藍にワクワクしました。
今回染めた羊毛は少しですが、学生と何かを作ってみようと計画中です。


 

お世話になったみなさま、ありがとうございました!

<教育>【むらの大学】インタビュー講座を行いました(7/7)

7月7日(金)の「むらの大学」の授業は、京都造形芸術大学教授・副学長の本間正人先生をお招きし、インタビュー講座を行いました。
本間先生は、「教育学」を超える「学習学」の提唱者であり、参加型研修の講師としてアクティブ・ラーニングを25年以上実践されてこられた方です。

「むらの大学」の受講生はこれから、地域課題の解決につながる糸口をさらに探究していきます。地域に宿泊滞在をしながら、住民の方々との交流をはじめ、ともに農作業を行ったり、インタビューをさせていただいたりという活動が本格的にはじまります。そのうえで、地域の方々に目的や自分たちが何者なのかを話し、住民の方々の想いをしっかり受け止めお聞きするためのインタビュー講座です。

ヒーロー・インタビューで「南相馬市・川内村を訪れて一番嬉しかったこと」をペアで引き出し合い、ブレーン・ストーミングでインタビューする際に大切なことを出し合うなどを実践しながら考えていきました。

本間先生の、身振り手振りをまじえて声のトーンを絶妙に使い分けた軽快な話し方や問いかけで、受講生は笑顔で楽しみながらも、真剣な眼差しでインタビューに挑戦していました。

本間先生からは「みなさんが住民の方々から、その人やその地域のいい話(グッドニュース)を引き出せることができたら、地域の人を勇気づける、元気にすることもできる」というメッセージもいただき、学生からは「自分の相手への聞き方や働きかけ方を変えるだけで、相手の笑顔が引き出せるのだということが、実際にやってみて分かった」という声も聞かれました。

学生たちはこれからフィールドワークで、住民の方々とともに、考え活動していくことが楽しみになったようです。
本間先生、ありがとうございました。

<教育>【むらの大学】南相馬市フィールドワークを行いました(6/24)

6月24日(土)、地域実践学習「むらの大学」で受講生32名が南相馬市を訪問しました。

これから「むらの大学」では、学生が取り組みたいテーマごとに「生活・コミュニティ班」「農業班」「歴史・文化班」とわかれて活動していきます。そのため、フィールドワークの前日、23日(金)は、立子山自然の家に宿泊し、食事作りなどの共同作業をとおして、グループでの仲を深めました。
すでに、チームビルディング講座をうけ、グループで活動してきているので、食事作りもてきぱきグループで分担して行うことができました。

 

24日(土)、いよいよフィールドワーク。
今回は「津波と原発事故により避難を余儀なくされた地域の現状を学ぶこと」を目的に、飯舘村と南相馬市小高区で様々な方から話を伺いました。

【飯舘村】
今回は、むらの大学では初めて飯舘村について学ぶ時間をつくりました。南相馬市に行くときは必ず通る飯舘村は、今年3月31日に帰還困難区域を除いた地域で避難指示が解除されました。

今回お話を伺ったのは、佐藤工業 専務の佐藤健太さん。

飯舘村では、田畑を仮置き場とし、広大な敷地に山積みになったフレコンバッグが目に入ります。現時点で、除染された汚染土は、村内に234万袋、県内では2,200万袋あります。佐藤さんのお話の中で印象に残ったのは、その「汚染土」というのは、先祖が代々土を耕し、つくり上げてきた財産であり、アイデンティティであるということです。
たくさんの思い出や歴史、誇りがつまったもの、それが人々の想いとともに土地からはがされ、汚染土と呼ばれていることを改めて感じさせられました。
また、「ないものねだりから、あるものさがし」という考え方は、地域再生に向けた一歩になる重要な鍵。学生も今後の小高での活動において、現在あるものを見つけ復興につなげていきたいと思うきっかけとなりました。

【小高神社】
教育委員会文化財課の川田 強係長から小高の歴史や小高神社を案内いただき、説明をうけました。

小高神社は、小高城の跡地にあります。この地域一帯を治めていた相馬氏ですが、源 頼朝の奥州出兵の際の褒美として賜った地で、小高城は約3世紀にわたって相馬氏の居城でした。「相馬野馬追」をはじめ、小高には歴史的建造物や大蛇伝説などの言い伝え、小高ならではの町並みなどがあり、歴史ある小高についての関心がますます高まるとともに、小高に残る歴史や伝統行事は、小高の魅力のひとつなのだと実感しました。そして、生活の利便性などだけでなく、昔ながらの歴史や文化で小高に活気を取り戻すことも大切なのでは、と気づき考えることができました。

【塚原地区】
塚原地区では、元郵便局員の高橋茂さんと震災前の地図を見ながら歩きました。
「ここには○○があって・・・」という話を聞いたり、家の基礎や塀、家屋撤去の看板があるのを見たりする中で、かつてここには多くの家が建ち並び人々の暮らしがあったのだと感じ、津波をうけた家などはすでに取り壊され、今は一面草に覆われている中でも、改めて津波の恐ろしさを知ったという学生が多くいました。
また、原発事故によって避難を余儀なくされ、避難先で自殺された方も多くいるということから、今まで暮らしてきた環境が変わることがどれだけ大変なことなのか、先の見えない中でどれほど不安だったのだろうかと、改めて感じることができました。

今回、学生は空間線量計を持って、さまざまな場所で測定をしました。今回小高で訪問する場所の中において空間線量が最も高いのでは、と予想していた原発から15kmほどの海沿いでは、0.06mSv/h前後。その他も、福島大学よりも低い値が多いことを自分の目で確認したことで、多くの学生が「避難指示が出された地域は線量が今も高い」と思っていた認識との違いと、現在の状況を実感として理解ができました。

【大富地区】
大富地区の半杭牧場を訪れ、相馬秀一さんと半杭一成さんにお話を伺いました。
この牛舎に今は一頭の牛もいません。以前、相馬さんが授業で話をしてくださった際に「牛は家族同然」と言われていましたが、「一週間だけ」のつもりで、その牛たちを残し避難した後、餓死させてしまったことに対して、畜産農家の皆さんの決して消えることのないくやしさや悲しさを改めて感じました。
なぜ、放してあげなかったのか、という声をよく聞きます。たしかに、牛舎につないだままにせず放せば自由に歩けるようになるため、餓死することはなかったでしょう。しかし、そうすることで、近所の農家さんの畑や家を荒らしたり、迷惑をかけてしまいます。また、ペットのようにどこにも連れて行けない状況で、餓死させるくらいなら安楽死をさせてあげたいと思っても、多くの牛や豚、鶏などがすでに餓死し、しばらくしてからの指示でした。「安楽死」というのは、とても難しい問題ではありますが、特に馬や牛などは、動物が苦しまずに死ぬための人間の思いやりの行為なんだと感じた学生も多くいました。
まさかこれほど長い避難生活を送ることになるとは誰も思ってもいなかったのもありますが、家族同然に暮らしてきた動物を、つないだまま避難せざるをえなかった苦渋の決断。「牛を見殺しにしてしまって申し訳ない」そう涙ながらに語る言葉に、その傷は癒えることなく背負い続けていくのだという現実を知り、言葉がでませんでした。

半杭牧場の牛舎は木造ですが、つながれ、おなかをすかせた牛にかじられ細くなっている柱が何本もあります。まるで当時の牛たちの悲鳴が聞こえてくるかのようで、残された牛たちが最後まで生きようとしていた姿を思い、やりきれない気持ちになり、命とは何なのか考えさせられました。そして、「避難するということは、自分や家族だけでなく、生活してきた全てのものを変えてしまうのだと知った」と学生も、この原発事故がもたらしたものの大きさを改めて感じました。

 

現在、半杭牧場の牧草地だった場所には太陽光パネルが設置され、その下草を除草する目的でサフォーク(羊)が3頭います。「近くに生き物がいるだけでほっとする」と半杭さんが笑顔で言われていましたが、牛とともに暮らしてきた方にとって、こういった形でその存在を失ったことの虚無感は、はかりしれないと感じました。

今、小高には1,941人(平成29年6月12日時点)の人が住んでおり、そのうち約1000名が65歳以上とのことです。まだ戻って来ている人は決して多くはありません。それでも、この1日だけでも、出会った方がどれだけ小高が好きなのか、大切に思っているのかを感じたと口にする学生も多く、「今、小高には小高を好きな人たちだけが住んでいる」と語られた文化財課の川田さんの言葉を実感しました。

津波の爪痕など震災当時の面影は薄れてきていますが、それでも「現地にくることの大切さがわかった」「知っているつもりになっていたが、自分の目で見ることの大切さを実感した」という声が多く聞かれました。震災から7年目にして来た彼らの目をとおして、今だからこそ感じることを感じ、できることを考え、取り組んでいけたらと思います。
今回のフィールドワークをとおして感じた「故郷からの避難を余儀なくされ、大切なものを失った悲しみを思い胸が痛くなった」「つらい気持ちを思いだしてしまうのに、私たちに話をしてくれているので、その話を無駄にしないように小高のために頑張りたいと思った」という気持ちを忘れずに、向き合っていきたいと思います。

お世話になったみなさま、ありがとうございました。

夏のフィールドワークは、9月26日(火)~30日(土)で小高区に宿泊滞在し行います。
小高のみなさま、どうぞよろしくお願いいたします。


<川内村フィールドワークの様子>
http://coc.net.fukushima-u.ac.jp/?p=1777

<教育>【むらの大学】川内村フィールドワークを行いました(6/24)

6月24日(土)、地域実践学習「むらの大学」で受講生32名が、川内村を訪問しました。
今回のフィールドワークの目的は、「川内村の“いま”を肌でじっくりと感じ、農業・歴史文化・生活の各テーマにおける現状と課題をつかむ」ことです。

はじめに、川内村役場除染係の野内さんに牛淵仮置き場をご案内いただきながら、「除染とは何か」「仮置き場とは何か」を実際に自分たちの目で確かめました。川内村では、国(環境省)直轄の除染と自治体除染あわせて10箇所の仮置き場(フレコンバッグ合計26万個)があり、除染担当者が日々、除染廃棄物の処理・管理を適切に行っています。村内での安全・安心の生活を早急に取り戻すために、除染と仮置き場の設置において住民の素早い協力と強い要望があったという川内村。現在、中間貯蔵施設への廃棄物の移動が始まっていますが、トラック一台で運搬できる数に限りがあることなどから、こうした状況は、今後数年間は続くという実態があり、忘れてはならないということを学びました。

 

その後は、「農業」「歴史・文化」「生活」のそれぞれのテーマで分かれて活動を行いました。

■農業
農業班は、株式会社緑里の河原修一社長に、現在の取り組みと今後の課題についてお話を伺いました。株式会社緑里(以下、緑里)は、故郷の農地と農業の再生のために、平成27年に設立され、農産物の生産加工、農作業の受託を行っています。昨年から力を入れて取り組んでいるのが、「エゴマ」の栽培と加工です。エゴマ油はα-リノレン酸が豊富に含まれ、認知症予防や視力回復などに効果があることから、全国的にも注目されています。今回受講生は、川内村における農産物の生産・加工・販売の一連の現状と課題を学ぶために、はじめの取り組みとして、10~15㎝程の小さなエゴマの苗を、5000本ほどひとつひとつ丁寧に植えました。その後は、実際にエゴマ油を使用したパスタをいただき(大変美味で、受講生は大満足でした)、エゴマの味を確かめ、エゴマの活用方法やどのような加工品が考えられるか思いをめぐらせました。

東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、一時避難を余儀なくされ、村民がバラバラになったことなどから個人で農業を行うことが限界に達した川内村。そうした現状を受け、河原社長は「農業はみんなでやるべきだ」「みんなで笑って農業をやっていこう」という想いで緑里を立ち上げました。そうした河原社長の想いに、受講生は深く感銘を受け、共感し、川内村に対して自分たちができることは何かを、自分自身に問いかける時間となりました。

 

■歴史・文化
歴史・文化班では、川内村高田島(第一行政区)の遠藤公明さんに、原発事故避難時の状況と対応、三匹獅子舞の保存継承についてお話を伺いました。この高田島では、原発事故後の混乱や避難のなかでも、「伝統ある祭りをここでやめるわけにはいかない」「村民みんなの交流の機会である」という強い想いから、震災の年もお祭りを開催しました。受講生は遠藤さんから、「“少ない”と言われる子どもの具体的な数」や、舞の継承方法を聞き、約400年の歴史を持つ川内村の三匹獅子舞の保存と継承における課題の大きさと深刻さを痛感しました。また、三匹獅子や神楽を奉納する高田島の諏訪神社を実際に訪れ、歴史や神秘さも感じられる諏訪神社を前に、実際に舞やお祭りを見てみたいと、期待を膨らませていました。

また、川内村ではいま、官民が協働して取り組む「ワインの里」づくりが本格化しており、遠藤さんは、そのワイン推進協議会の会長も担っています。震災当時に経験をしたつらい想いや状況を乗り越え、再び立ち上がろうと、この取り組みに賭ける遠藤さんや村の方々の気概を感じ、この取り組みは、川内村の新たな歴史を刻むものになるのではと思いました。

 

■生活
生活班では、川内村役場保健福祉課の猪狩恵子係長と、婦人会の秋元洋子会長に、川内村における震災前後の住民の生活環境についてお話を伺いました。訪れたのは、「複合施設ゆふね」。この施設は、村の保健福祉課と社会福祉協議会、国保診療所の3つの組織が協働運営し、保健・福祉・医療が一体となり、村民の健康や暮らしを守っています。
猪狩係長は、避難時や帰村前後において、村民の身体と心の健康を守るために、放射線の不安に対する事業や介護予防事業、心のケア事業などを行いながら、村民ひとりひとりの声や状態に寄り添ってこられました。秋元会長は、震災の年から翌年にかけて、農産物直売所「あれ・これ市場」の施設を借りて、「いつでも人が戻ってこられるように」と川内村に明かりを灯り続ける場所「ひまわり」をつくり、現在は婦人会の会長として村内のコミュニティを支える大きな役割を担っています。

避難により、家族のつながりが希薄化するなどの問題が生じている川内村。しかしその反面、地域の見守りの目が育ってきているといい、少子高齢化が顕著に進むなかの新たな「自立」のあり方を模索していくことが課題であると分かりました。猪狩係長も秋元会長も、「川内村はあたりまえの素晴らしさに気づける場所」と言い、お二人の川内村への愛を強く感じました。

 

最後は、「いわなの郷」を訪れ、今回のフィールドワークのふりかえりを行いました。受講生は事前学習で学んだ川内村の概況と実際に見聞きした情報にはギャップがあることを感じ、新たな気づきや課題を見つけました。これから受講生は、今回のフィールドワークで得た情報や経験、学びをさらに深める夏のフィールドワークにむけて、事前学習と準備をすすめていきます。
川内村のみなさん、ありがとうございました。これからも、よろしくお願いします。


<南相馬市フィールドワークの様子>
http://coc.net.fukushima-u.ac.jp/?p=1806

<教育>【むらの大学】チームビルディング講座を行いました(6/16)

6月16日(金)の「むらの大学」の授業は、NPO法人コースター理事の坂上英和さんをお招きし、チームビルディング講座を行いました。

今年の「むらの大学」の受講生は、64名(全員1年生)。
南相馬市小高区と川内村でそれぞれ32名ずつに分かれ、そのなかでさらに、「農業」「歴史・文化」「生活」のテーマに分かれて、まちの現状や課題を学んでいます。

「むらの大学」でこれから行うフィールドワークやグループ学習では、「チームワーク」がとても重要になってきます。そこで、チームメンバー同士の信頼関係を強化すること、自分やメンバーの癖や特徴を理解することを目的に、身体や頭を使ったワークを行いました。

自己紹介やフラフープを使ったワーク、コンセンサスゲームとワークが進んでいくごとに、受講生は積極的にコミュニケーションを取り合い、一緒に考えていく姿が見られました。

ワークの後は「自分はどんな働きかけができたか」「どんな役割を担ったか」「どうするとさらによくできたか」・・・など、ふりかえりをとおして、自分やメンバーの理解をさらに深めていきました。

こうして人とのコミュニケーションの取り方を体感的に得たことや、ふりかえりのなかでの気づきは、これからフィールドワーク先で住民の方々と行う活動でも同じことが言え、必要なスキルになってきます。
坂上さんの軽快なファシリテーションで、受講生は、今後につながる考え方や学びを得ることができました。
坂上さん、ありがとうございました。

<教育>【むらの大学】南相馬市へ2回目の田んぼの除草に行きました(6/14)

6月14日(水)に南相馬市小高区を学生と訪問しました。
今回も、7日(水)に引き続きビニペット除草機を引いて田んぼの除草をしました。
この除草機は、思った以上に重量があるため、広い田んぼ全体に行うのはかなりの重労働です。

水を多めにはることで草が生えにくいようにしていますが、田んぼの中にはたくさんのコナギが生えています。コナギが成長し根がはっているところは、手で土をかき混ぜ草を浮かせました。

その後は、畑で玉ねぎの収穫のお手伝いをしました。
玉ねぎにはメスとオスがあるらしく、勢いよく伸びているのはオスの玉ねぎです。オスも、芯を取り除けば食べることができるそうです。
そして、5月24日(日)に定植した「藍」の苗もすくすく成長中!

 

9月に行う生葉染めが楽しみです。

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